43rd SHIZUOKA  HOBBY SHOW 2004
Model Club Joint Exposition








今年で3回目となった私の出展。
だんだん要領も飲み込めて、
いろんなことを楽しめるようになってきました。






最初の頃は恥かしく思っておりましたが、
自分の作品を指差されることを嬉しく思えるようになりました。






今回の私の作品、TBMを主体としたジオラマ。
もうお気づきでしょう、力が入ったのは
言うまでもなくクレーンよりTBMの方。


- * - * - * -


ホビーショーに向けて製作を開始した昨年11月、、、
当初はTBMとは全くの別素材、
どちらかが行き詰まった時用に
2作品の並行製作を開始しました。
しかし、どちらの作品もどうもピンと来ないし意欲も沸かない。


そんな状態の12月、
夕暮れ時の雨の中、仕事中の私の車の前を走る1台のトラック。


何積んでんだろ?



ややっ!
これはTBM!!!

こ、これだっ!


それからは必死に資料を集めて・・・



しかし、、、

展示にあたり大きな不安がありました。


“こんなもの、一体誰が見るんだろう・・・?”


過去の経験より、一般の見学者様に明らかに人気なのは、

“正体がはっきりしている物、より生活に身近なもの。”

こんな得体の知れない地中の物体に誰が反応するだろう・・・
自身のHP用素材ならともかく
あくまでホビーショー展示に的を絞った作品とは
明らかに方向性が違うのでは・・・

そういう意味では、同じ地下がテーマでも、
Tさんの地下鉄の方がはるかに理にかなってます。


- * - * - * - * -


恐る恐るの展示となった今年も、
たくさんの方々にお越し頂きました。



そして来場者様の多くの視線は予想通りに
カラフルな車両や電車、
そして高く聳え立つクレーンに注がれるのでした。



が、しかし・・・

事は突然にやってきたのでした。



ちょうどお向かいのブースの方が近づいてこられ・・・

「これ凄いですよね〜。」

へ!

ぼぉ〜っと構えていた私は
突然のことに声が出ませんでした。

「いやぁ〜、向こうから見てたんですが、
私、コレの設計の仕事してまして・・・」


へ!


ええええええぇ〜〜〜〜っ!
なんですと!

ちょ、直球じゃないですかっ!

「良く出来てますよね〜。
会社の上司に見せたいんで
写真撮ってもいいですか?」

どうぞどうぞ!と、、、


いやぁ〜、びっくりしました。


私の作ったTBMに反応してくださる方がいらっしゃった!
感激しました〜♪



そして、もう一撃。。。



毎年来られる実際にクレーンオペをされてたご年配の方。
今年もお見えになられ、私の作品の前で、


「懐かしいなぁ〜。」


と感慨深くご覧になられてます。

お話を伺うと、、、
若かりし頃、とある地下鉄工事で
地下へのTBM搬入を、
まさしくその手でクレーンを操り行われたそうです。


「ほんとこのシーンそっくりだったんです。
いやぁ〜、懐かしい!」



私の作品にじっくり見入ってらっしゃるそのお姿を拝見して
私は胸にこみ上げて来るものを感じました。

私の作品がこの方の心に響いている、と。




初めてATELIER357みなさんの展示を見た4年前に思ったこと

少しでもいい、人の心を動かせる模型を作りたい。

この思い、ちょっぴりですが叶えられたのかな、
と思い感慨無量でありました。



作るのは1/87の小さな小さな世界ですが、
それでも伝わるものはあるものです。
ひしひしと感じさせられました。


また、この不思議な感覚が次回への力となるのでしょう。
自分の思いを込められる模型作り・・・
難しいですが到達したい夢ですね。







今回もまた多くのことを感じ、学びました。
なかなか一人では実現が難しいことです。

ホビーショー自体を運営くださるみなさん、
私に出展の大きなチャンスを下さったATELIER357のみなさん、
そして毎年、遠路はるばる静岡の地に脚をお運びくださる多くのお客様。

どれが欠けても成し得ません。


お世話になった皆様方に心より御礼申し上げます。

本当にありがとうございました!